点検
調査
補修設計

点検・調査・補修設計

施工されたトンネルにおいては、覆工コンクリートのひび割れや漏水、経年劣化等により老朽化が懸念され、利用者の安全を確保するためには維持管理・保全対策を適切に実施していくことが重要である。

トンネルの維持管理は、まず、トンネルの定期的な点検や、変状発生原因を究明するための調査を実施し、その結果にもとづいてトンネルの健全性の診断を行う。
トンネル健全性の診断結果から、利用者の安全性の確保およびトンネルの機能を回復・維持するための補修・補強設計を行い、安全で効果的なトンネルの維持管理・保全を実施する。

〇トンネル、シェッド、大型カルバート等の近接目視点検、背面空洞調査等
〇点検調書の作成
〇点検・調査結果にもとづき健全性の診断
〇補修・補強工法の比較提案、図面作成、施工計画作成

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点検

トンネルの最新の状態を把握するとともに、必要な措置等の判断を行ううえで必要な情報を得るために、近接目視により打音検査や変状の記録を行うもの。

調査

点検により発見された変状の状況や原因等をより詳しく把握し、対策の必要性および緊急性を判定するとともに、対策を実施するための設計・施工に関する情報を得ることをいう。

補修設計

主として利用者の安全性の確保及び耐久性の回復や向上を目的として実施する補修対策の設計。

点検・調査・補修設計の事例

道路トンネルに限らず、水路トンネル、鉄道トンネルの補修設計等、
大手設計会社や各種ゼネコンの作業お手伝いを多数実施。

補修設計を行う際の留意点

トンネル本体工の補修・補強設計を行う際には、本体工の変状の状況や原因、周辺の地山条件、附属物の設置状況および交通条件等を考慮し設計することが重要である。
例えば、交通量が多い路線などでは、危険箇所もしくは変状が顕在化し対策が必要とされた箇所に対して部分的に対処療法的な補修工を実施するのではなく、予防保全の考え方より、危険や劣化が具体化する前に事前に対策工を実施することが望ましいと考える。
交通量が多い路線などでは「不良箇所をまとめて早期に改善する」ことにより、定期点検や部分的な補修工による交通規制回数を低減し、利用者の交通負荷を軽減することができる。
このように、それぞれのトンネルの特殊性を考慮し、総合的に判断して設計することが重要であると考える。